就農者インタビュー

Start Farming

吉村通世さん
親元就農

両親の農業を継ごうと思ったきっかけと不安

吉村 通世さん(48歳)
[四万十町/施設ニラ農家]

吉村通世さん

 高校卒業後町外で他産業に従事していましたが、両親の健康面の不安があったのと自分も齢を重ね50歳に近づきつつあったので、50歳になる前のこのタイミングでと思い立って、四万十町へUターンして両親のニラ栽培を継ごうと決意しました。
 しかし、農業は就農前は水稲の籾播きやニラの農繁期だけに手伝うという程度で、全くといっていいくらい農業をしたことがなかったため、就農すると決めてからは、「そもそも農業をしたことがない」という不安ばかりが大きくなってきました。
 就農に対して漠然と不安を抱えていたなか、当時のJA四万十営農推進課へ相談に行くと、「高知県立農業担い手育成センターで農業の基礎が学べるので行ってみては?」と勧められ、高知県立農担い手育成センターの親元就農コースに入校しました。センターでは農業の基礎から学ぶことができ、当初抱いていた就農することの不安はいつの間にかなくなっていました。

今後の目標

 「農業は全くのど素人」と謙遜していますが、センターで学んだ農業の基礎や所得向上のための新技術を積極的に導入し、1年目には電照栽培を導入、2年目には環境測定機器を導入する計画で、ハウス内環境の見える化にも取り組み、高品質で美味しいニラを栽培していくことを目指しています。
 また、今年中に、両親から農業経営を継承する予定で、50歳を前に農業経営者として両親からの経営継承がスムーズにできることが当面の目標です。今後はニラ産地を担う農業経営者として規模拡大に取り組むことも考えています。

親元就農に挑戦する人へのアドバイス

吉村通世さん

 高知県立農業担い手育成センターでは農業の基本は言うまでもなく、ハウスでの栽培技術や環境測定機器を利用した栽培管理や電照による栽培など先進技術から農業経営など多くのことが学べます。また、農に就くという同じ目的を持った多くの仲間とのつながりができます。農業経営の基盤がない移住就農者などの研修生に比べリスクが少ない親元での就農ですが、親元就農後の経営継承や継承後の経営発展のために高知県立農業担い手育成センターでの研修をお勧めします。